ファットリア・マンチーニ社の農園は、ペーザロ北部の海岸沿いに広がるモンテ・サン・バルトロ自然公園の中にあります。ブドウの栽培は、マンチーニ家が19世紀中頃から所有していた34ヘクタールの畑で行われ、主流品種ピノ・ネーロは、ナポレオン統治時代にこの地に移植した原種を5世代にわたって大切に守り育ててきたものです。
このブドウを原料とするワインは、2000年に「コッリ・ペサレージ・フォカーラ・ピノ・ネーロ」DOCとして認定され、現在、ファットリア・マンチーニ社はこの呼称を持つワインの唯一の生産者となっています。
ピノ・ネーロの伝統的な赤ワイン醸造に加えて、同ブドウの白ワイン醸造による特殊なワイン作りにも取り組み、バリック樽で発酵・熟成させています。
その他、サンジョヴェーゼ、アルバネッラ、アンチェッロッタといった伝統的品種も栽培しており、なかでもペーザロ地方固有の白ブドウ土着種アルバネッラは、「コッリ・ペサレージ・ロンカリア」DOCの主流品種となっています。一方、アンチェッロッタはこれまでほとんど活用されなかったイタリアの土着品種です。