WineList 【 i-6741 】

 これから注目の生産者

ビオデナミを実践する
Stefano Amerighi

〜 自然の「命」をボトルに込める 〜

 

 

 

オーナー、ステファノ・アメリーギはシエナ大学在学中にビオ・ディナミの提唱者「ルドルフ・シュタイナー」の著書に感銘を受け政治科学部を卒業しながら一度も企業に就職することなく農業の道を志しました。
コルトナの実家にある自家消費ワイン用の畑で良質なワイン造りを目指します。
畑のあるコルトナは1999年に制定されたDOCでトスカーナきってのシラーの名産地として知られます。

ステファノは今まで植えてあった葡萄を全てシラーへ改植。ローヌは勿論、アメリカ、オーストラリア、イタリア等様々なシラーを飲み自分の向かいたい方向性と詳細な土壌分析の結果ローヌ北部のエルミタージュなどで栽培されるクローンを選択。醸造家には元オルネライアで活躍し、近年は次世代の醸造家として期待されるフェデリコ・スタデリーニを起用し、2005年に初ヴィンテージをリリースしました。

土壌は泥や砂の混じる粘土質土壌で、その優れた保湿性によって猛暑によるストレスも少なく、シラーを栽培するのに適した日照にも恵まれております。
また常に吹く乾いた風はカビなどの病害から守り、そのために薬品などの使用はごく稀。植樹率は7,000本/haと高密植です。 
畑仕事はルドルフ・シュタイナーのビオディナミ農法に基づき作業が行われます。(2008ヴィンテージよりデメテール認証を取得)更にロワールのビオ・ディナミ生産者フランソワ・ブーシェの著書なども参考にしております。

  

すべての作業は月の周期に合わせて行われ冬期剪定とグリーンハーベストを丁寧に行い収量は約4000g/haになるように調節されます。
プレパラシオン(ビオディナミの調剤)を年に5回使用し硫黄や銅は自然由来のものを必要が生じた時のみ使用します。


 

ステファーノ・アメリーギ、 
コルトナ シラー 赤

Stefano Amerighi.
2007 & 2008 & 2009
Cortona Syrah I.G.T

産地 : イタリア、トスカーナ州、DOコルトナ
生産者 : ステファーノ・アメリーギ氏
醸造家 : フェデリコ・スタデリーニ氏
ブドウ品種 : シラー100%
仕立て : ギュヨー、コルドン
植栽密度 : 7,000本/ha
単位収穫量 : 4,000g/ha
収穫 : 9月第4週。醸造所のテーブルの上で完璧な果粒のみを完璧に選別。
醸造 : 一部は除梗、一部は除梗せずに小さなコンクリートタンク内で天然酵母のみで自然醗酵。醗酵期間は15日間。温度管理は行わず自然に任せます。
醗酵が終わった後の葡萄の果粒はほとんど傷がないまま丸々と膨らんでいおり、破砕は足踏みで行う事でエグ味のない優しい味わいを抽出。
熟成 : マロラクティック醗酵は一部コンクリートタンク、残りはオーク製のバリックや大樽にて行い同タンク及び樽で22ヶ月間熟成。
瓶詰め : 清澄・濾過は行わず、SO2は瓶詰め時のみに少量使用
アルコール度 : 14%
容量 : 750ml
生産本数 : 8,000本
タイプ : 赤ワイン。フルボディ
 ビオデナミ

若い紫を含んだ色素が深く、濃く、いかにも果実味たっぷり・・・といった色合い。香りは柔らかで完熟ベリーの果実とちょっぴり土の香りも・・・。 「シラー」と言うことで、インクや血のような鮮烈で、刺すような味わいを予想しながら口に含むと、この予想を全く覆して、非常に柔らかく滑らか。優しくフィットする感じが素晴らしい!
甘・辛・酸・苦・渋のそれぞれが出しゃばることなく自然に絡み合いながらも、14%という高アルコールがしっかりした存在感を見せてくれ、複雑性を抱合しています。
ビオデナミで造られたワインのナチュラルさを存分に引き出すことに成功したワインだと思います。いま飲んでも非常においしい!【Drunk 2010/05/26】

<インポーターのテイスティングコメント>
紫を帯びた深く鮮やかな濃いルビー色。スミレやラベンダーにブラックベリー、ブルーベリー、タバコや様々なスパイスに土など複雑で深いアロマ。滑らかな酸がエレガントで、包まれるようなふくよかな果実味と共にバランスよく口の中に広がり、彼方に導かれるかの様な奥行きのある深さと余韻の長さ。一度飲んだら忘れられない魅力的なシラーです。
 

 


ビオディナミを象徴する"月"をモチーフにしたエチケットと共に
ワインにも「ANTICA LUNA=古の月」と名づけました。

 

2005年、2006年は極少量のみの生産だった為、ワインガイド等への掲載はほとんどありませんが、現地では既に評判が高く、昨年イタリア・ソムリエ協会が主催する「第11回国際ワインアワード」で最優秀ジャーナリストとして選ばれたカルロ・カンビが昨年出版した著書「TUSCANY Soul of wine」にステファノ・アメリーギが掲載されました。

<掲載分抜粋>
『髪の毛と身体が繋がっている様に土と植物も繋がっている』
ルドルフ・シュタイナー

私の子供はどうなってしまうのでしょう?とは言っても、実は私にはまだ子供がいないのですが・・
しかしこの不安はいつも私を苦しませています。もし娘か息子が産まれたら、今の世界とは全く違う世界に産まれて欲しいです。
この世界よりも、もっと土地を大切にしている人たちの世界に・・・・
私はこの事について幾度となく考え結果シエナ大学卒業後に農業のアプローチを変えようと決断しました。
私の前には将来へと進む様々な道がありましたが「田舎を理解する」という道は、他のどの道よりも魅力的でした。

恐る恐る栽培家やワインメーカーから仕事を教わり今では自然と会話ができるようになりました。葡萄との会話が魂で楽しめるようになり、自然が与えてくれる「実り」や「季節の変化」という神秘的な場所に私は立つ事ができました。
鏡を覗く度にどんどん変わる私、土の声を聞く私がいます。世界的に有名なワインを造れているかはわかりません。ただ私は「命」をボトルに込めるだけです。ビオディナミは自然な農法という事だけではなく世界に元気に取り戻す方法だと信じています。
トスカーナではワイン造りが発達していますが畑の仕事から離れてる造り手がが多いです。36歳の私は他の生産者と違うと思います。彼らのワインはモダン過ぎます。市場側に耳が傾いていますが私は静かに葡萄畑と会話をしているだけです。 
・・・ステファノ・アメリーギ
イタリア・ソムリエ協会が選ぶ最優秀ジャーナリスト「カルロ・カンビ」より
 

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