ギリシャがオリンピック発祥の地であることは有名ですが、ワイン産地としても非常に長い歴史を持っています。ヨーロッパのワイン造りは7000年以上の長い歴史がありますが､その起源はギリシャにあるといわれ、ギリシャ北部マケドニアでは、7000年前 --つまりブドウ栽培の始まる以前からワインが造られていました。

現代のワイン醸造の土台を造ったギリシャ人は､その後 紀元前600年にマルセイユに上陸し､フランスで最初のワインを造ったといわれています。最近では近代的な醸造技術を取り入れた新しいスタイルのワインが誕生し、注目を集めています。

■キラクデス諸島地域

サントリーニ島は紀元前１７世紀の大規模な火山噴火により、大量の火山灰と軽石が溶岩や砂と共に島の表面に堆積し締まった土を形成しサントリーニの独自性となっています。夜間に発生する霧が島中に吹き荒れるメルテミ（夏風）からブドウを守ってくれます。アシルティコ、アシリ、アイダニの３種類のから辛口の白ワイン、O.P.A.P.サントリーニが生産されます。また伝統的な手法のヴィンサント法や日干ししたブドウを用いた甘口の白ワインもO.P.A.P.サントリーニとして逸品にあげられます。
パロス島もサントリーニ島同様、強いメルテミのせいで、ブドウの木は限りなく地面に近く低く植えられています。赤と白のO.P.A.P.パロスがありますが、白のアペラシオンは、歴史的な品種のモネムヴァシアで最近制定されました。

　

■ドデカネーゼ諸島地域

ロードス島の好天候と、アタヴィロス山脈が温かい南風からブドウを守り、アシリ種とマンディラリア種が栽培され、赤と白のO.P.A.P.ロードスのアペラシオンのワインを産出します。さらに、スペシャルとして、甘口ワインのO.P.E.マスカット・オブ・ロードスがあります。もちろんブドウは、マスカット種。

　

■東エーゲ海諸島地域

「サモスの甘口ワインは世界で一番有名な甘口ワインだ」とギリシャの方はソー言います。
サモス島のワインの伝統は、古代から今日まで継承されています。サミア・アンペロス（サモス・ワインの意味）は、古代文法家のエヒシオスの辞書にも載っていると言います。サモスの香り豊で小粒な特別のホワイト・マスカットを殆ど独占栽培している畑があり、階段式テラスが標高800mまで広がっています。ここで産出されるスィートワインは自然発酵か軽く補強され、O.P.E.サモスと名乗ることになります。
リムノス島は火山性の土壌で、「マスカット・アレキサンドリアはリムノスが最高」と言われるそのブドウから白の辛口アペラシオンのO.P.A.P.リムノスと甘口の４種類のO.P.Eが造られます。

ドデカネーゼ諸島(濃紺)
キラクデス諸島(薄紫)
東エーゲ海諸島(ピンク)

●栽培地域
(マウスポイントで地域名を表示)

◆主に栽培されているブドウ品種◆

ドデカネーゼ諸島：アシリ種、マンディラリア種、ロディティス種、ホワイト・マスカット種
キクラデス諸島：アシルティコ種、アシリ種、マンディラリア種
東エーゲ海諸島：ホワイト・マスカット種、マスカット・アレキサンドリア種

O.P.A.P

モネムヴァシア種

O.P.A.P

モネムヴァシア種７０％、マンデラリア種３０％

O.P.A.P

アシルティコ種、アシリ種、アイダニ種

O.P.A.P.

アシルティコ種、アシリ種、アイダニ種

O.P.A.P

アシリ種

O.P.A.P.

マンディラリア種

O.P.E.

ホワイト・マスカット種、マスカット・トラニ種

O.P.E

サモス

ホワイト・マスカット種

O.P.E

マスカット・リムノス

マスカット・アレキサンドリア種

P.P.A.P

マスカット・アレキサンドリア種