ドメーヌ・デ・ラ・サンソニエール
Domaine de la Sansoniere


アンジユにあるマルク・アンジェリ氏の畑は一見しただけで他の畑と違うことが分かります。まず、樹を留める杭とワイヤーがなく、畑の周り中が森に囲まれていて馬で畑を耕している光景が目に映ります。彼によると、ワイヤーを使うと太陽の当たる部分が限られてしまうだけではなく、風通しまで悪くなり病気が発生しやすくなるとのことで、風通しが良ければ、悪い菌の発生や繁殖を防げるのだと考えています。

彼はソーテルヌのワイン学校を卒業しSUDUIRAUTで修行をした後、自分のスタイルで貴腐ワインを造りたいと考え89年にここANJOUに移り住みました。
SecからDemi-Secそして甘口で素晴らしいMoelleuxまで造れるシュナンブランの可能性と多様性に着目したからだけではなく、恵まれた自然を利用して自分が理想としているワイン造り、バイオ-ダイナミクスを実践するためです。

所有する土地は約13haですが、その内ワイン畑の面積は約6ha、現在耕作中の部分を計算に入れてもだいたい8ha程度で、残りは森になっています。鳥や天敵となる昆虫が有害となる虫を食べるので、境界を他人の畑と接しないことで農薬や除草剤の影響を受けないのです。ワイン造りにおいても、補糖はせず、発酵は天然酵母を使用、SO2は極力使用しません。

以下アンジェリ氏のコメント

『現代社会で最もその行く末に不安や怒りを感じることはシステマチックな自然環境の破壊であり、それによって有害な化学薬品が直接あるいは間接的に人体に取り込まれていること、このような状況を金銭主義の人々が巨大な資本を楯に色々な手段を講じてうまく覆い隠していることなのです。効率だけを考える農業が多数の生命をゆっくりとではあっても確実に殺しています。人類の歴史で私達の世代だけが唯一、自然を破壊しているのです。

バイオダイナミクスは自然に添った農業を営むことになります。畑の条件によって生育状況がかわりますし、天候の変化も気になります。畑の手入れが重要になりますがそれ以上に、自然がもつ様々な要素がどのように関わってくるのか、これを追求することが最も大切であるように思います。バイオダイナミクスは次世代の健康を守るうえでとても重要なテーマとなっていくでしょう。』

 

サンソニエールのワイン

F-9550 アンジュー・ブラン ラ・リュン 2000

 

F-9561 コトー・ド・レイヨン レ・ブランドリー1999

F-9562 アンジュー・ガメィ 2000 レ・サーブル

F-9551 ロゼ・ド・ロワール 2001