Wine List 【 S-9756 】

奥深いスペインワイン
未知なる味わい
ペドロ・ヒメネス種のグラン・リゼルバ
Don PX 1946

 

パーカー:100点の大古酒

ワイン・アドヴォケート
208号2013年8月


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1946 ドン・ペーエキス コンベント セレクシオンは第二次大戦時に天日干しをして乾燥させたペドロ・ヒメネスのブドウのもので、2011年9月にやっと瓶詰めされた。
究極のワインで、最初に感じるのが極度のとてつもない凝縮感である。香りも味わいも信じられないほど力強く、旨みがたっぷりで、甘いシナモン、クリスマスケーキ、樟脳、ガソリン、レモングラス、ベルギーチョコレート、バターが表れる。驚く程複雑で、芳醇で、甘くバランスのとれた滑らかな味わいであり、とても甘く、同時にどこか塩気を感じる。そして時間と共に発展し、黒オリーブが表れる。1962年の質感と、1949年のエレガンスを合せたようだ。可能な限りのデカダンスを感じる。825本生産。長生きするワインで、何世代にも亘り楽しめるだろう。極少量の生産だが、このような古いワインを今でもまだ買うことが出来ることに驚きだ。そして、このワインの価値において、お買い得と言っても良いだろう。甘口ワインの傑作だ。もしこれを手に入れる幸運があれば、飲み頃は2013−2060年。 

このワイナリーは特別で、少し奇抜で変わっており、1922年に家族経営のワイナリーとして設立されたが、ルーツを辿れば19世紀まで遡ることが出来る。ワイナリーの中心部はコルドバ南部のアギラル・デ・ラ・フロンテラにある古い発電所にある。ここはモンティーリャ・モリレスのアペラシオンの中心部になり、収集家、発明家、起業家であるアントニオ・サンチェスが経営している。年間65万リットルのワインを販売し、40%が27ヵ国に輸出されている。アメリカ合衆国、イギリス、オーストラリア、そしてアジアでも販売量を伸ばしており、輸出マネージャーのアントニオ・ソルガトは「主に甘口ワインを輸出しており、フィノは難しい。」と語る。これは彼らに限ったとこではなく、モンティーリャ・モリレスは甘く濃い粘性のあるペドロ・ヒメネスがより有名だからだ。彼らが生産する全てのワインはもちろんペドロ・ヒメネスの白ブドウで、甘口ワインは、ブドウが天日干しされ、乾燥レーズンになる。そうして出来たワインは茶色で、樽の中で熟成と共に濃く、凝縮していく。一番古いものは、不透明な黒色で、琥珀色に縁取られ、潤滑油のように濃い。そして最も印象的なコレクションである単一畑のヴィンテージ・ペーエキスは、第二次世界大戦時まで遡る。

ボデガ トロ・アルバーラ
ドン・ペー・エキス
1946 コンヴェント・セレクション
モンテーリャ・モレス

Bodegas Toro Albala, SA
Don PX
1946 "Convento" Seleccion
Montilla Moriles DO


産地 : スペイン、アンダルシア州コルドバ、モンテーリャ・モレスDO
格付け : グラン・リゼルバ
生産者 : ボデガ・トロ・アルバーラ社(オーナー:アントニオ・サンチェス氏)
ブドウ品種 : ペドロ・ヒメネス(PX ペー・エキスはペドロ・ヒメネスの略)
醸造: 伝統的手法を守りアメリカンオークのカスクで酸化熟成。 
アルコール度 : 17%
容量 : 750ml
瓶詰め : 2011年9月
生産量 : 825本
酒種 : 甘味果実酒
ラベル : 古いオークを薄くルライス(柾状)してプリントラベル
荷姿 : 1本木箱入り(
入荷 : 2020年12月20日再入荷
タイプ・味わい : フォーティファイド・ワイン、深淵でコクのある甘口 

ドン・ペーエキス・コンベントは限定生産で、リクエストに応じて瓶詰めをしています。1946ヴィンテージのこのワインは2013年9月に瓶詰めされました。ボトルにはシリアルナンバーが記載されます。
ワインの伝統産国、スペインの懐の深さを感じさせる1本。
長期間の熟成を経たバルサミコにも似た濃い黒褐色。粘土もあり、甘口を造る品種の女王、ペドロ・ヒメネスの底知れないパワーをみせてくれます。もちろん極甘口ですが、時空を超えて昇華した味わいは、口に含んだ一口を深くいつまでも口の中に留めて置きたい思いにかられます。
「ドン・ペー・エキス」、恐るべし!


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トロ・アルバーラ社のパティオ
【インポーターのリリースシートより】
トロ・アルバーラは1844年に設立された歴史あるペドロ・ヒメネスの造り手です。モンティーリャ・モリレスで何世紀にもわたる伝統的な手法をかたくなまでに守り続けるクラッシクな造りで、最高のペドロ・ヒメネスを造り続け、スペインの国宝とも呼ばれています。大陸性の乾燥した土地で作られたブドウは糖度が非常に高い状態で収穫され、丹念に麦わらの上に置かれます。約2週間、太陽光の下で干され、さらに糖度を上昇させます。干しブドウのようになったブドウをプレスにかけ圧搾を行い、発酵が始まると酒精強化を段階的に施し、糖分をワインの中に閉じ込めます。その後長い熟成の期間を経て瓶詰めされています。これらのワインはきわめて少量の生産量しかなく、1930年代の樽まで最高の状態で大切に保存されています。ワインはオーダーを受けてから瓶詰めされ、それまで樽は一切手を触れられることなく熟成されます。創設者の子孫であり、現在の所有者であるサー・アントニオ・サンチェスによって、狂信的ともいえる高潔さを持って、このスペインの国宝は維持されているのです。

レス地区にはPX(ペドロ・ヒメネス)のブドウ畑は存在しないのいで、シェリーの甘味添加につかわれるほとんどのPXや、シェリー醸造家が古いPXの高価なスペシャルボトルを出すときにはモンテーリャの物が使われています。これは公的に認められていることです。
安いシェリーの代わりにワインを製造し、マス・マーケットに切り込もうという動きがこの地区で一般化した中で、トロ・アルバーラは、典型的なクラシックなモンテーリャの製造と保存に貢献してきた現存するわずかな、おそらく唯一の農園です。この努力が実り、トロ・アルバーラは現在スペインで最も権威ある名を誇っており、パリの三ツ星レストラン「ルキャ・キャルトン」でもオンリストされています。


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