WineList 【 i-5464 】

コスデストゥルネルの樽に包まれ熟成を重ねた
ヴィッラ・ピッロ シラー。
コスとの蜜月、11ヶ月を経たワイン


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ヴィッラ・ピッロ
シラー・トスカーナ 赤

Villa Pillo
Syrah 2000 Toscana IGT


産地:イタリア、トスカーナ州、IGT
生産者: ヴィッラ・ピッロ(オーナー:ジョン・ダイソン)
エノロゴ : ジョナサン・ロッドウェル
品種:シラー100%
アルコール度 : 14.0%
発酵・熟成期間:温度管理できるセメントタンクで醗酵。コスデストゥルネルで使われた1年おちの樽で11ヶ月。
年生産量 : 19,600本

トスカーナであまり栽培されていないシラー種100%のワイン。それだけに、今までにない工夫と挑戦の連続でワイン造りはおこなわれたのです。その一つとしてエノロゴのロッドウェル氏は、トスカーナでは珍しい点滴灌漑を取り入れました。高度な技術と知識を持つロッドウェル氏が、真のヴィッラ・ピッロの力を引き出したのでしょう。これにより新たなヴィッラ・ピッロの歴史が刻まれ始めたのです。
トスカーナではまだまだ珍しいシラー種のワイン。固い。濃い。キレは良い。その分少し“血のような”感じがすくない印象ですが、これからの熟成には大きな期待をもてます。

トスカーナとサンジミニャーノを結ぶ道沿いのガンバッシ・テルメ村に中世から存在したヴィッラ・ピッロ。このカンティーナの歴史は、1700年代までさかのぼり、現在でもカンティーナの歴史の記録が台帳に残されているそうです。
そして、1991年にヴィッラ・ピッロの所有は現在のオーナー・ジョン・ダイソン氏へ移り、ワインの質も変化していくことになりました。オーナー ジョン・ダイソン氏への所有権移行は、ヴィッラ・ピッロを大きく変えました。その一つは、エノロゴ ジョナサン・ロッドウェル氏の起用。彼は、ロバート・モンダヴィなどでワイン造りの修行を重ねた敏腕エノロゴ。彼の起用により、ヴィッラ・ピッロの品質は、格段に向上しました。 
そして、熟成には、かねてよりダイソン氏と親交の深かった、ボルドーのコス・デストゥネルのオーナー、ブルーノ・フラッツ氏より、使用済みの樽をゆずってもらい、これを熟成樽ととしたのです。
点滴灌漑とは、畑に細いパイプのようなものを張り巡らし、そこからブドウに水を供給できるようになっているもの。畑の土の中には温度測定器が設置されており、一定の温度に達すると自動に発動するしくみになっています。この方法は、カルフォルニアではメジャーなものですがトスカーナでは珍しい方法。しかし、その場所でメジャーでなくともブドウに良いと思うものは、準備してあげる。既成概念にとらわれないこの考えは、スーパー・タスカンの原点であり、新たなトスカーナの可能性を見出すことになるのではないでしょうか。