『ヤギの丘』を意味するコッレカプレッタはウンブリア南部のスポレート郊外に位置する。ヴィットリオとアンナ夫妻、そして娘のアンナリサによって地元品種のオリーヴ、小麦や野菜等の栽培、そして固有品種によるワイン造りを行っている。総生産量は7000本程度。
『ウンブリアの中でも標高が500mを越し、昼夜の寒暖差が大きい。そしてコッレカプレッタの丘はカルシウムと鉄分が豊富な粘土と石灰層が折重なった優れた土壌だ』(醸造責任者ダニッロ)
畑では一切の化学薬品も有機肥料も使われない。彼等の飼育している動物の糞と葡萄樹の枝や剪定された果実のみが肥料となって葡萄樹の生育は進んでいく。
『僕はここ、スポレートで生まれた。昔から何も変わらずに行われているコッレカプレッタのワイン造りに大きなポテンシャルを感じ、ワイン造りを手伝うことにした。思った以上のポテンシャルに驚いている』(醸造責任者ダニッロ)
マッティオーリ家は有機栽培野菜の生産者。昔から葡萄の栽培も少し行っていて、地元消費用にワインも造っていた。
『ダニッロの父親と僕は仲の良い友人。ワイン造りは片手間にやっていたのでダニッロが手助けをしたいと言ってきた時にはちょっと驚いたけどすぐに任せることにした』。ダニッロの造るワインを飲んで素直に美味しいとは思えなかったと言うヴィットリオ氏も
『自分達の葡萄畑は一度も薬剤を使用していない。葡萄樹は自然にさらされても力強く生きている他の野菜同様に形は悪くとも品質は高い』
と、スポレートの個性を生かしたワインには納得。