WineList 【 i-2160 】

  ヴァレ・ダオスタで14世紀から続く銘酒

シャンバーブ ミュスカ

誰もが魅了される高いマスカット香、しかしドライな味わいが人気

 

イタリアで最も小さい州であるアオスタ州。フランスに隣接しており、フランスノ香りも漂う。
特筆すべきは、幸運にも降雨量がイタリアで最も少ないこと。(500 mm/年)これによって年間を通して湿気が低く、細菌、カビの繁殖を防いでくれることとなり、この地域では歴史的に防カビ剤とは殆ど使われていないのだそうである。更に、極寒のイメージのシャンバーヴも真夏には日中の温度がトスカーナと同等位にまで上ることも珍しくないのだと言う。しかしながら、日が沈むのは早く、夜間の温度は極端に下がることとなる。遮るものの無い南向き斜面の日照量によって葡萄は熟度を手にし、昼夜の寒暖差によって高い酸度も手に入れることとなる。葡萄の生育サイクルも独特で芽吹きから結実まではゆっくりと進み、夏場の高温で一気に熟度を高め、その後はゆっくりと複雑味を高めていく。
アオスタのワイン造りを更に過酷にしているのが、その地形。
断崖絶壁に段々畑のようになっていて、一枚の大きな畑は存在しない。勿論、ほぼ全ての畑でトラクターなどの機材は使用することが不可能で、必然的に全ての作業が手作業となる。


 

 


左手前がジョルジュ・アンセルメ

 

メゾン・アンセルメ
シャンバーブ ミュスカ

Maison Anselmet.
2019 Chambave Muscat


産地  : イタリア、ヴァレ・ダオスタ州(1)、シャンバーブ
生産者
 : メゾン・アンセルメ
畑 : 標高650〜700mの畑。石灰、砂礫土壌の畑
植栽密度 : 8500本/ha
ブドウ品種 : モスカート・ビアンコ
収穫 : 9月下旬〜10月上旬
単位収穫量 : 7.6t/ha
醸造 : 17〜19度に温度管理したステンレスタンクで15日間発酵、3〜4ヶ月間寝かせてから瓶詰め。
アルコール度 :  13.0%
年生産量 : 9,500本
容量 : 750ml
タイプ : 白ワイン、 マスカットの香り高い辛口
標準小売価格: \3,520.

アオスタ州では、最も注目すべきワインといえる。
「シャンバーブ・ミュスカ」の存在は14世紀にまで遡ると言われるシャンバーヴの歴史的ワイン。
他のどの地域と比べても圧倒的芳香を持ち合わすと言われる辛口のミュスカ。
シンプルな構成ながらミュスカらしい甘さを連想させるマスカット香、口中では少しスパイシーな胡椒、ナツメグのようなニュアンスまで感じさせる。
これほどにテロワールを表現しているワインはないとさえ言われる。
この地でしかあり得ないアロマ!個性的でリッチ。

 オーナーのジョルジュ・アンセルメは、父親から受け継いだわずか3haの畑から凝縮感があり、酸のきいた力強いワインを生み出しており、今注目の生産者でもあります。

 

  ヴァッレ・ダオスタ州のワイン 

イタリア最西端に位置するヴァッレ・ダオスタ州(1)
公共の標識はフランス語とイタリア語が併記されている。アルプス山脈に程近く、主要産業はスキーや登山などの観光。ワインはイタリア全州で最小の生産量。しかし、イタリアワインを語る上では絶対に外せないし、ここにしかない重要な個性を持っている。葡萄畑はアルプス山脈の岩肌の隙間に段々畑のように造られている。標高は最も高い畑で1,200m。これは全世界で最も高い標高ということになる。勿論、育つ葡萄品種は限られるし、限られた葡萄品種にとってもかなり厳しい生育環境になる。

シャンバーヴでは独特のワイン文化が育っている。
例えばピノ・ノワールから造られる白ワイン。歴史的にこの地ではピノ・ノワールの糖度が上らないことが多かったことと、繊細で伸びのある酸味を活かす為に白ワインに仕立てられている。若干ピンクがかった色調。凛とした酸を基調に透き通ったワインだが、味わいの奥にはパイナップルのような熟度も感じさせる。勿論、標高が低めで最高の日照条件を持つ畑では赤ワインに仕立てられる。アオスタではブルゴーニュから伝わったピノ・ノワールのクローンが未だに育てられている。
そして、最も注目すべきは歴史的には14世紀にまで遡ると言われるシャンバーヴの歴史的ワイン「ミュスカ」。


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