Wine List [ G-053 ]

ギリシャのオリジナリティと認定された
ヴィンサント

イタリアワインで有名になった、天日干したブドウから生まれる甘口ワイン「VINSANTO - ヴィンサント」。実は、このワインの起源は何を隠そうギリシャ、サントリーニ島にあります。ギリシャでのワイン造りの歴史は遡る事5000年以上も前に始まり、温暖な島でのワイン造りは特に盛んで、古くからヨーロッパ各地で愛されてきました。
古い歴史を持つギリシャワインですが、オスマントルコ帝国による長きにわたる支配により、ワイン造りの技術はヨーロッパに大きく後れを取ることになります。
この期間、ヨーロッパはルネッサンスの真っただ中・・・。1450年代後半から1820年代まで、ギリシャはオスマントルコ帝国による統治で、宗教的な理由から、ワイン造りは修道院のミサ用や島々でのワイン造りだけと制限されていました。
この当時造られていた島のワインはヨーロッパで大変人気があり、ベネチア商人達によって取引が行われていました。そして、サントリーニ島の島のワインであることが証明できる、原産地シール「SANTO」をラベルに貼り、イタリア、更にはロシアまで輸出されていました。当時は醸造技術が発展しておらず、強い日照量の下で育つ島のワインは、糖度も高く全てが甘口でしたが、この歴史が「ヴィンサント」というワインカテゴリーを生みイタリアでも造られるようになりました。

月日は経ち2012年に入りようやく多くの歴史的資料から「ヴィンサント」の発祥がサントリーニ島であることが正式に認められ、EUのワインの法律が新たに改正。
産地保護として、原語で「Vinsanto /VINSANTO」とラベルに表記できるのは、
ギリシャ、サントリーニ島で造られる、天日干しをしたワイン(アシルティコ種51%以上を原則とし、残りもサントリーニ島の地ブドウのみ使用可能)のみ、と新たに規定が設けられました。


 

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ドメーヌ シガラス
サントリーニ ヴィンサント 2016

Domaine Sigalas.
2016 Santorini Vinsanto 500ml

産国

ギリシャ、サントリーニ島

産地呼称

サントリーニ P.D.O.

生産者

ドメーヌ シガラス(オーナー・醸造家 : パリス・シガラス氏)

品種

アシルティコ75%、アイダニ25%

ヴィンテージ

2015

単位収穫量

4〜6 hl/ha

醸造

フランス産オーク樽醗酵、オーク樽熟成5年(旧樽のみ)

アルコール度

9.0%

容量

500ml

生産本数

約3,000本

タイプ

ヴィンサント、極甘口

サービス

9℃〜14℃。 now 〜 2050

保存方法

保存する場合は紫外線を避け、冷暗所に。

レーズンやアプリコットなどのドライフルーツや砂糖がけフルーツのアロマ。見事なストラクチャーと高い酸味、フィネスに溢れ、豊かな余韻が深く長く伸びます。

 

■平均収量僅か4-6hl/haは世界最小。極上贅沢ワインが生まれるまで■
ヴィンサントは収穫量がただでさえ少ない「アシルティコ」(51%以上)と島の地ブドウを、約15-20日陰干し乾燥させます。
この結果、1本(500ml)のワインを造るのに4kg(ドライワインの4倍以上)のブドウが必要になります。法律で最低2年オーク樽の熟成が定められていますが、シガラスでは6年の熟成を行い、アシリティコの魅力を引き出します。
シガラスのヴィンサントはトロリとした質感を持ち、黄金色の深味のある濃厚な果実、熟成香、更には美しいく酸溶け込んだ最高のハーモニーを生み出します。
太陽の恵み一杯に育った、真のヴィンサントの魅力をご堪能下さい。
(ヴィンサントについてはインポーターのHPを転載)

 

 

地中海に浮かぶ、白い建物と青い屋根のコントラストが美しいサントリーニ島で、この地に古くから伝わる固有品種「アシルティコ」を世界的に有名にした、ギリシャ最高峰の醸造所の一つが「ドメーヌ・シガラス」です。サントリーニ島北部、イアの町近くに醸造所を構えるワイナリーは、代々シガラス家によって運営され、現当主で醸造家であるパリス・シガラス氏によって、1991年「ドメーヌ・シガラス」として新しく生まれ変わりました。パリス氏は当時甘口ワインが主流であったサントリーニ島において、いち早く辛口の赤ワインを生み出した造り手でもあります。今日では、サントリーニ島の固有品種から卓越したワインを生み出し、世界各地のワインコンペティションで高い評価を獲得しています。また、ニューヨークやロンドン、香港、シンガポール、シドニーなどの世界のワイン産業をリードする国々の著名なレストランやホテルでは、ギリシャ最高峰の白ワインとして「シガラス」社のアシルティコが提供されています。

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オーナー・醸造家:パリス・シガラス氏

 

 

元フランス語教師という経歴を持つ、パリス・シガラス氏。代々シガラス家で受け継がれてきたワイン造りを1991年に引き継ぎ、同年テロワールに特化したブティックワイナリーとして新たなスタートを切りました。
四半世紀以上に亘、サントリーニ島でのワイン造りを行ってきたパリス氏は、この島には非常に貴重で多彩なテロワールが存在する事に気づかされました。
サントリーニ島に最初のステンレスタンクが持ち込まれて、まだ30数年あまりと歴史の長いワイン産地ではありますが、近代ワイン造りは始まったばかりです。この数十年で島でのブドウ栽培・ワイン醸造といった、ワイン造りを取り囲む環境も大きく変化を遂げ、ワインの質は飛躍的に向上しました。そして、今日最もエキサイティングなワイン産地の一つとして世界の注目を集めるようになりました。パリス氏は、このレボルーションの中でもいち早く、個々のテロワールに目を向け、異なる区画の研究を行ってきました。そして2016年には7Villagesという、異なるクリュから、同じ醸造を施した7つの異なるアシルティコを生み出しました。生産量が非常に少なく、まだ輸出は不可能ですがパリス氏の新たな挑戦には期待が高まります。

非常に日照量が豊富な島で、夏の気候は35度を超える日もあり、生育期には雨の降らない乾燥した地中海性気候を有します。その一方、立っているものやっとな程、非常に強い海風が吹くことから、バスケット型をした世界で唯一の仕立て「クルーラ」「カルディア」方法でブドウが栽培されてきました。
強い風からブドウ樹を守るため、ブドウ樹を低く仕立て、枝をらせん状に巻き、鳥の巣のようなバスケット型の形状の中で花やブドウの実を育てます。
サントリーニ島では、冬季に降雨があり、雨水は地中深くに蓄えられます。この結果、収穫できる量は極限に近く少なくなりますが、ブドウ樹は深く根を張り、灌漑を行わずとも、凝縮したミネラル感に優れた質の高いブドウを育んでくれます。


バスケット栽培

【植え替えもユニーク!】
一度組まれたクルーラは、ブドウ樹の成長に合わせ約25年に一度、新しく組み換えられます。ぐるぐる巻きに樹が成長しますので、あまりにも樹齢が古いとクルーラは巨大になり、ただですら少ない収量も極端に減ってしまいます。
そこで、大きく渦を巻いて伸びた枝を地面近くで切り落とし、若枝を継木し次のクルーラを造りだします。この時、根はそのまま残りますので、ブドウ樹と同じ遺伝子を持つ同じ株の根が更に地中深くに伸び広がっていきます。古いものでは250年以上も前の根が存在しています。

【ブドウの平均樹齢】
ブドウの平均樹齢は60年程です。これは新しく植樹されたブドウ樹が存在するからです。
新しく植樹する際は、苗木を買ってくるのではなく、同じ畑のブドウ樹の枝をそのまま地面に挿し込み、新しく枝を育てるます。-「圧条法」-
土壌に含まれる粘土が数%しかない、サントリーニ島の大地では、フィロキセラ禍が生きることは出来ず、結果そのまま自根栽培が可能となります。圧条法で植樹したブドウ樹は、最初の3年程の間は母体となる木から栄養を吸収しますが、成長するにつれて自ら根をはり栄養を取ることが出来ます。3?5年たつと十分に自根で成長ができるようになり、母樹から切り離され栽培が続けられます。サントリー島のアシルティコはこうして、そのオリジナリティーを長きにわたって守り育てられてきました。


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