古くから所有する好立地の畑から産みだされた葡萄はジャン・フランソワ・クルエの独創的な造りによって高品質なシャンパーニュへと生まれ変わります。
ゆっくりと葡萄に圧力が掛かりエグ味の少ない優しい搾汁が得られるという理由から圧搾機は一般的に使われている丸い圧搾機ではなく長方形の木製水平プレスを好んで使います。また、搾汁は一番搾りのテート・ド・キュヴェのみを使い2回目の搾汁プルミエ・タイユは使用しません。
そして醗酵用のタンクは「一番搾り=テート・ド・キュヴェ」の2050gに合わせて造った特注品を使用します。縦長の大容量だと上部と底部の温度差が発生する為、温度調節の装置もほとんどは外側に巻いており、すべてをカバーできずに温度にムラが出る。
発酵槽の中に調節装置を据えれば一定の温度を保ちやすいというこだわりの理由から醗酵層を特注しております。この特注品でクリュ毎に醸造を行います。
特注タンクで『アルコール醗酵』をスタートさせたマストは
『醗酵の初期』
『醗酵中期の2段階』
『醗酵の最終段階』
の4段階に別けてバリック(使用樽)に移していき、最終的にバリック内で醗酵を終了させます。
醗酵が終了したマストはタンクに戻し更にバリックに移して澱引きを行います。この醗酵の工程はジャン・フランソワ自身が自ら考案した方法です。
「醗酵のどの段階でバリックとマストを触れさせるのが良いのか?」という事がしばし議論されますがジャン・フランソワは全ての段階に良さがあると考え、4段階のメリット全てを引き出す為にこの方法を行っております。
ブジー・ルージュ以外の全てのキュヴェがこの醸造方法によって造られます。
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