Wine List 【 F-9566 】

1998 Vnt

ニンフのようになったサンセールの赤

 

 

オススメ!

 

2000年にアイ・エヌ・エー(現野村ユニソン)より仕入れた中から、1箱(6本)だけ冷蔵庫に保管していたワイン。
その内1本を2012年、2月に抜栓してみました。

右写真のようにオレンジがかった淡い赤色。
香りはチェリーや桑の実の果実の香り。口に含むと障りない果実味、想像以上にしっかりとした酸と複雑な熟成アロマがボリューム豊かに湧いてきます。
アフターも心地良い余韻が長く続きます。
2日、3日目になっても疲れたところを見せず、これからも熟成の余地を残していると思われます。


 

ドメーヌ・ヴァシュロン、サンセール 赤
“ベル・ダーム”

Domaine Vacheron. 1998 Sancerre 、.C
Belle Dame


産地 : フランス、ロワール地方 中央フランス地区、サンセール 
生産者 : Dm.ヴァシュロン
ブドウ品種 : ピノ・ノワール
単位収穫量 : 30hl/ha
醸造 : ステンレスタンクでの発酵後、新樽40%に加え1年樽とトロンコニックタンク (木製の大型桶)を使用し1年間ほど熟成。
アルコール度 : 13.0%
容量 : 750ml
タイプ : 赤ワイン、ミディアム〜フルボディ
2003年より完全にビオデナミに移行

コルクと液面にほとんどスキ間がありません。デリケートな熟成ワインですので、クール便での発送になります。送料のほか、クール料金\210.のご負担をお願いいたします。

サクランボやカシス、ブラックベリーのアロマが感じられ、複雑さとボリューム感をワインに与えています。爽快なフレッシュさとしっかりとしたタンニンのバランスは正に完璧で、ピノノワールの美しさを如何なく表現しています。

サンセールは,ロワール地方の一産地に組み込まれているが、プィーイ・フュメなどとならび、ロワール河の最上流で、距離的にはブルゴーニュに近い。サンセールと言えば一般にソーヴィニォン・ブランから造られる白ワインに代表されるのだが、ピノ・ノワールから赤とロゼも生産されています。そんなサンセールをドメーヌ・ヴァシュロンがつくるとこんなすごいワインになってしまうのです。ブルゴーニュ・フリークの方もヴァシュロンは押さえておかなければならないといわれます。 

 

 

 ドメーヌ・ヴァシュロン Domaine Vacheron (インポーターのHPより転載)

ソミュールのクロ ルジャール、プィイフュメのディディエ ダグノーと並んで、ロワールで最も著名な生産者であるドメーヌ ヴァシュロン。サンセールの歴史と共に歩んできたとも言えるこのドメーヌは、伝統的なワイ造りにおいて「巨匠」と呼ばれるに相応しいプライドと実力を持った生産者です。
ヴァシュロン家は、サンセールが片田舎の小さな町のひとつであった頃に少量のブドウ栽培を始め、以来4代にわたって家族経営でドメーヌを継承してきました。2代目にあたるジャン ヴァシュロンは、それまで主だった穀物の栽培からピノノワールの栽培へと切り替え、本格的にワイン造りに乗り出しました。この瞬間より、サンセールにおけるピノノワール繁栄の歴史が始まったと言えます。
ドメーヌがワイナリーとして確固たる地位を築いたのは、3代目にあたるドニ ヴァシュロン、ジャン ルイ ヴァシュロン兄弟の時代です。二人は共同してドメーヌの運営に当たり、サンセールのトップドメーヌとしての地位を確立しました。特に、ピノノワールから生まれるサンセールルージュは、このアペラシオンで最上位の生産量を誇る、ドメーヌの看板ワインです。父が植えたピノノワールが、彼らの代になって花開き、ヴァシュロン家は名声を得ます。
現在ドメーヌは、ドニ、ジャン ルイそれぞれの息子であるジャン ローランとジャン ドミニクの二人で運営されています。ジャン ローランは、DRCのオーナーであるオーベル ド ヴィレーヌが、カリフォルニアで所有するワイナリーをはじめ世界中のワイナリーで研鑽を積み、2002年よりドメーヌ ヴァシュロンでワイン造りに参加しました。一方のジャン ドミニクはシャトー ヌフ デュ パプで働いた後、1993年にドメーヌに戻り働き始めます。二人は、ワインに繊細さをもたらし、美しいテロワールを表現するためには、畑においてより自然な方法で栽培を行うことが重要だと考えました。そして、数年にわたり除草剤や化学肥料を用いないビオロジックを実践し、2003年以降はビオディナミの手法を採用した栽培に切り替えます。
「テロワールを真に表現するには、ビオディナミなくしてはならない。未来のグラン クリュは、自然を極限まで尊重した栽培なくしては生まれない。その時代は、もうそこまで来ている」
そう語るジャン ドミニク。
若い彼らの感性が、ドメーヌ ヴァシュロンのワインをよりいっそう磨き上げます。
「私達の父達が、自分の力と努力、知識でこのドメーヌの全てを作ってきました。そして私達はその努力を無駄にしないように、そしてその歴史を誇れるように頑張らなくてはならないのです。その思いが我々の力となり、モチベーションとなっているのです。」
「畑というものを甘く見てはいけません。些細な事でも容赦しないし、毎回決闘を挑まれているようなものです。ですから、どんな状況を目の前にしても謙虚さを保ち、ブドウの木が何を必要としているのかに耳を傾けてあげないと、美味しいブドウは生まれないと考えています。」
 
ドメーヌ ヴァシュロンでは現在、11haに及ぶピノノワールの畑と32haに及ぶソーヴィニヨンブランの畑を所有しています。サンセールの土壌は、粘土と石灰岩の層の上に広がるシレックス(火打ち石)が豊富で、ミネラル感、花の芳香、フールツの風味が豊かなバランスの良いワインとなります。なかでもドメーヌ ヴァシュロンの所有する畑は、石灰とシレックス(火打ち石)の割合がほぼ同じというこの地域では珍しい土壌となっており、石灰岩はバランスの取れた酸を与え、シレックス(火打ち石)はミネラルと繊細な香りをワインにもたらします。
「畑では、摘芽や摘果を丁寧に行い、収穫量をできる限り低く抑える努力をしています。サンセールでは、70hl/haまでの収穫量が認められていますが、私たちは50hl/haほどしか収穫していません。栽培においては化学的な物質を用いませんし、肥料も堆肥のみを使用しています。病虫害の予防には、イラクサやその他の植物を用いた自然な調剤を使用し、これによって土をより健康な状態に保ちます。結果的にテロワールの特徴を損なうことなく、バランスを保つことができます。収穫に際してはすべて手作業で行い、畑や醸造所で厳しい選果を行います。テロワール由来の風味を引き出すには完璧に熟したブドウを収穫することが第一条件なのです。

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