^{はな　はと}

榎酒造株式会社
広島県安芸郡音戸町南隠渡２−１−１５
杜氏：　藤田　忠

原材料名　：　米・米糀　（純米酒）
（純米酒を仕込み水として使用）
原料米　：　中生新千本
精米歩合　：　６５％（扁平精米）
アルコール分　：　１６．６度
使用酵母　：　協会２８号
日本酒度　：　ー５５
酸度　：　５．０
アミノ酸度　：　
詰口年月　：　平成２０年０６月
保存　：　要冷蔵　

貴醸酒は、酒で酒を仕込んだお酒。通常の清酒は、仕込みの際、麹・掛米・水を3回に分けて投入していきますが、この最後の仕込「留（とめ）」の際、水の代わりに清酒を用います。
お酒でお酒を仕込む「貴醸酒」はどうしても甘くなってしまいますが、長期間熟成させ古酒とすることにより枯れた味わいとなり、キレが生まれます。

この「貴醸酒・無濾過・生原酒」は、謂わば貴醸酒のヌーボーです。出来立てで、長期熟成させておりませんので、甘口の白ワインのように爽やかな酸味が特徴です。
濾過・火入れ（加熱殺菌）も加水も一切していない、蔵でしぼったままの生酒です。
冷暗所で、長期保存・熟成も可能です。

冷やして、オンザロックなどで食前酒としてお楽しみください。

【日本酒リボルーション】
わが国最古の歴史書・古事記、日本書紀（8世紀初頭成立）は、出雲国（現在の島根県）に天下ったスサノオノミコトが、頭が８つ、尻尾が８つの大蛇・ヤマタノオロチを退治するのに、「ヤシオリノ酒」を造ったと伝えられています。ヤシオリとは、酒で酒を仕込むことを８回繰り返したこととされ、この製法を「（シオリ）方式」といいます。これに対し、現在の段仕込み法を「酘（トウ）方式」という。「シオ」は、「充分に発酵し終わった液体」（「醤油」や「味噌」「しょっつる」「いしる」などの総称を「醤」（ヒシオ）といいますが、その「シオ」と同じ）を意味し、「オリ」は、「何度も繰り返す」ことを意味します。

平安時代の高級酒は、お酒を仕込み水の代りにして造られていました。この「しおり」方式を現代風に甦らせたお酒が「貴醸酒」です。８年以上熟成させた数種類の貴醸酒をブレンド。枯れた熟成香が豊かに立ち上り味わいにも熟成した風味が濃厚な甘さと溶け合い、より豊醇で複雑な印象を感じさせます。
中華料理やレバーを使った料理など味の濃い甘味のある食材のほか、ナッツ、チョコレート、ケーキやバニラアイスクリームなどに相性が良いようですが、いろいろ試してください。