カーサ・ディ・モンテは、フィレンツェから南西へ10Kmあまり向かったモンテスペルトリという小さな町。近くにはポッジョ・ディ・ポッピアーノの城や丘の上から望む広々としたトスカーナの田園のかなたにサン・ジミニャーノの塔を見渡すことが出来る。葡萄やオリーブ作りに恵まれた環境とフィレンツェやシエナ、ピサ、ルッカといった観光拠点の中心にある。
オーナーのマルコ・シモンチーニは農園の設計や城郭の修復などを引き受ける測量、建築技師でもある。トスカーナの大地を知り尽くした彼が自分の農園の他にも葡萄作りに適した土地を少しづつ手に入れ、98年から本格的なワイン作りを始めた。醸造を担当するエノロゴはあのサッシ・カイアを世に生んだ偉大な醸造家、ジャコモ・タキスとも深い親交があるトレンティーノ生まれのジョルジョ・タルザリオールである。トスカーナの代表的な葡萄であるサンジョヴェーゼの持味を十二分に活かすと同時に、伝統と先進性を合わせ持つ洗練されたワインを創り上げた。葡萄の個性、大地の特色、造り手の誠意と情熱、ボトルにはイタリアワインの本来のあるべき姿が見える。芳醇な香り、滑らかな口当たりと喉ごし、そして決して飲み飽きることのない親しみを感じさせるところがこのワインの最大の魅力であろう。
ラベルはアートコレクションを趣味とするオーナーの親友で、日本でも何度か展覧会を開催したことがあるトレヴィーゾの芸術家、マリーサ・サッジョによるデザインである。
|