エゴン・ミュラー家の、古典的で堅く、洗練されたスタイルをもつシャルツホフベルガーは、驚くべきほどの完壁さを持っています。この醸造所が、たいへん上質の上級ワインをつくる、それも例年のようにつくるその秘訣は、8.5ヘクタールの葡萄園にて、房ごと、粒ごとの、厳選に厳選を重ねるという収穫技術によるものです。葡萄液や樽に移されてからも、その方針は変わらず、例えば、1984年には、80%のワインがエゴン・ミュラー家の名も付けずバルクワインとして売られ、他にQbAの等級は、”ル
ガレ"(エゴン・ミュラー家が共同経営している醸造所)の名前で売りに出されたほどです。カビネット級以上だけが、シャルツホフベルガーのラベルを付けることができるのです。そのセラーは、最高級の醸造所に似合わず、たいへん旧式で、ケラーマイスターのフランクの極めて保守的な徹底した方針がうかがえます。実際この醸造所ではまだ、旧式の水圧を利用した圧搾機を、高級ワイン造りに使用しています。
"LIFE BEYOND LIEBFRAUMILCH" by
Stuart Pigottより---
2000年ころのインポーター稲葉のワインリストより借用