Wine List 【 F-3855 】

ミグア、トルティーヌ、カバッソーと
タンピエ3つのクリュの中でも
別格の Cabassau

 

バンドールの代名詞と言える程の長い歴史と世界的な名声を持つドメーヌ・タンピエ。
しかし,近年の躍進は鬼神のように凄まじい。
ワイン・スペクテーター誌で,歴代のバンドール得点上位15傑(96〜93点)の内になんと10本(しかもベスト5に4本)が選出されれば,最新のロバート・パーカーの「ワイン・バイヤーズ・ガイド」第7版では,南仏の五ッ星ワイン4つの内の3つをタンピエのカバッソウ,トゥルティーヌ,ミグアで独占し,ギガルのテュルク,ランドンヌ,ムーリーヌに並ぶ快挙を達成した。
2008年にはラッセル・クロウ主演で大ヒットした映画『プロヴァンスの贈りもの』の中にも登場し,少年時代の主人公が叔父からワイン造りの素晴らしさを教えられる場面で<真実を伝える美酒>として印象的に使われた。
そのドメーヌ・タンピエに遂に最高の栄誉の瞬間が訪れた。
2010年8月に発売になった「レ・メイユール・ヴァン・ド・フランス2011年版」で三ッ星に昇格したのである。フランスのこの名門ガイドは創刊から16年を迎えるが,今までプロヴァンスのドメーヌに三ッ星を与えたことは一度もなかった。
その壁が遂にドメーヌ・タンピエによって破られたのである。まさに歴史的快挙である。


 

 ドメーヌ・タンピエ、 キュヴェ・カバッソウ
バンドール ・ 

Domeine Tempier. 2014 Cuvee Cabassau
Bandol A.C


産地 : フランス、バンドールAC
生産者 : ドメーヌ・タンピエ(故リシュアンの長男ジャン=マリー Jeと次男のフランソワを中心に運営)
畑 :  トゥルティーヌにある丘の急斜面(低地部分)に位置する。この1haあまりの小さな畑。
ブドウ品種 : ムールヴェドル95%、シラー5%
樹齢 : 50年
単位収量 : 平均30〜35hl/ha
醸造・熟成 : 葡萄は全て手摘みで収穫され、選果台を使って傷んだ葡萄や未成熟な葡萄は全て取り除かれる。完全に除梗し、野性酵母のみを用いて発酵を行う。発酵は温度管理機能付きのステンレスタンクとセメントタンクで15〜21日かけて行われ、その後、フランス産オークの樽(容量25〜75ヘクトリットルまで様々な容量の樽を使用)に移し、マロラクティック発酵と熟成を行う。熟成期間は18〜20ヵ月。無清澄・無濾過で瓶詰め。
年間生産量 : 本(2013Vntの日本割り当て数:30本のみ)
アルコール度 : 14.5度
タイプ : 赤ワイン。フルボディ。
サービス温度 : 17〜20℃
: ビオデナミ

深黒のローブ。香りは若いうちは慎み深いが,年月と共に開花し,スミレや皮,ブラック・フルーツのアロマを発散するようになる。タンニンは絹のように極めてしなやかで,複雑な口中には果物や香辛料のノートが感じられる。非常に長命なワイン。 

  

 

 

 

 

 

 

 

 1984年に試作用として造られ、1987年からは本格的にリリースされるようになったキュヴェ。ブドウの出来のいい年に限り造られる。"カバッソウ(急斜面の)"という名前の通り、トゥルティーヌにある丘の急斜面(低地部分)に位置する。
他のバンドールには見られない、非常に濃い色合いを呈し、"混じりけのなさ"と、"円熟味"、"タンニン"の3つの要素がしっかりとした骨組みを構成している。新樽や小樽を使用していないにもかかわらず、ヴァニラ香が顕著であることに驚かされる。その品質はギガルのクリュ・ワインやシャプティエのエルミタージュ・パヴィヨンに比肩し得る。バンドールを構成する主要品種ムールヴェードルが完熟した最高の状態を見事に表現したドメーヌ秘蔵のキュヴェで、その本質は10年以上の熟成を経て初めて発揮すると言われる。
(インポーター・リリースシートより)

 

 <カバッソーの畑について>

カバッソウは,ムールヴェードルの例外的な完熟が可能になる傑出したミクロクリマに恵まれた小さな畑。
約1億年前のサントニアン期の粘土石灰質土壌。ラ・トゥルティーヌと同じ丘の斜面に位置するが,トゥルティーヌの畑の下部にある。南南西に面した非常に日照に恵まれた畑で,カストゥレの丘を背後にしているため,トゥルティーヌに見られるような過激なミストラルから守られている。また,棚田状になった丘の斜面を昇ってくる温暖気流による風の影響を常に受けている。このため夏の最も暑い時期にも,心地良い通り風がもたらされる。このような特異稀な自然環境によってムールヴェードルの理想的な完熟が可能となっている。また,非常に低い収量と,平均樹齢50年の葡萄樹に由来するため,フルボディで,大変力強く,非常に密に詰まったタンニンを備えたワインが生み出される。
カバッソウは味わう人に衝撃を与える極め付きのバンドール。カバッソウの葡萄樹は,かってトゥルティーヌの畑の一部にあったものを,リュシアンとフランソワ・ペイローの時代に取り木を行ってカバッソウに植樹したもの。カバッソウではムールヴェードルが95%栽培されている。

 

 

 ■□■□ ドメーヌ・タンピエ □■□■

かつてドメーヌ・タンピエで研鑽を積んだブルゴーニュのスーパー・ネゴシアン“ヴェルジェ”のジャン=マリー・ギュファンスが,「私に最も感銘を与え,現在のワイン造りに影響を及ぼしたのはリュシアン・ペイローである」と述べているように,ドメーヌ・タンピエは,原産地統制呼称「バンドール」の創設者であり,バンドールの父と呼ばれたドメーヌの創設者リュシアン・ペイロー/Lucien Peyraud,そしてリュシアンの後を継いだ2人の息子,ジャン=マリーとフランソワの兄弟によって,名声と栄光を欲しいまましてきました。しかし,その伝説的ドメーヌも90年代の一時期にかつての勢いを失い,加えて2000年にはジャン=マリーとフランソワ兄弟が引退。バンドールの旗手たるドメーヌの未来は風前の灯かと思われました。

その危機を救ったのが,現在ドメーヌの支配人兼醸造家を務めるダニエル・ラヴィエ/Daniel Ravierです。ドメーヌ・オットを皮切りに南仏で10年近く働いてきたダニエル・ラヴィエは,未来を嘱望される天才醸造家。その証拠に,毎年フランスの各アペラシオンから1人ずつ若き才能を選出している『ルヴュ・デュ・ヴァン・ド・フランス』はダニエル・ラヴィエを2004年度の《若き才能》に選出。続いて,2005年版の『ゴー・ミヨ(ワイン・ガイド)』では,見事,トップの四つ星ドメーヌに返り咲きを果たしました。また,『ル・クラスマン(現メイユール・デ・ヴァン・ド・フランス)2007年版』においては,ロバート・パーカーに<生涯最高の発見!>と言わしめたドメーヌ・ド・トレヴァロンと並び,プロヴァンスのドメーヌとしては最高峰の二つ星に格付けされたのです。

 バイオダイナミックス農法へ  歴史的ドメーヌのさらなる進化

ドメーヌ・タンピエの所有する畑の面積は併せると30ha近くに及び、内、55%にはムールヴェードルが、23%にはサンソーが、20%にはグルナッシュが、そして少量のシラー、カリニャン、クレーレット、マルサンヌ、ユニ・ブランが植えられています。
この畑で育まれたブドウ果を用い、栽培、醸造、瓶詰めに至るまで全てを手掛ける古くからの伝統を今でも忠実に重んじているドメーヌ・タンピエは、近代的な水撒き用のスプリンクラーや農薬(暑く乾燥したミクロクリマの恩恵に浴しているため、ウドンコ病やオイディウム菌の害を被ることはもともと稀)、酸化を防ぐための二酸化硫黄を使用していません(ムールヴェードルは酸化に対して非常に抵抗力があるので、この品種の比率を高くすることで二酸化硫黄の不使用が可能となった)。
また、「ブドウ樹の根は、土中の自然物質のみから養分を吸い取る。人工的な物質を用いることは、土中の微生物の生態系リズムを崩し、そのままワインの味わいに悪影響を及ぼしてしまう。」という考えに基づいているので、今では一般化されている化学肥料の代わりに発酵後のブドウ果の絞り滓を肥料として土中に混ぜるなど、1980年代より独自の有機農法を行い、テロワールの特質を備えたワインを造り出しています。
さらにドメーヌ・タンピエでは、1990年代中期より新たにバイオダイナミックス農法の手法を採り入れるようになりました。例えば、ブドウ樹の剪定やワインの瓶詰めは、「月の満ち欠け」のリズムに準じ、月が欠けて行く期間(満月から新月になる14日間)に限定して行っています。この時期は大気圧が高まり、樽やタンク中のワイン、あるいはブドウ樹中を流れる樹液が安定した状態にあるからです。これによって剪定を行ってもブドウ樹は腐ることなく樹齢を重ねることが出来、瓶詰めではボトル・ショックに陥るリスクを最小限に抑え、よりよい瓶内熟成が得られるといった利点があります。ドメーヌ・タンピエは、今後数年の間に完全なバイオダイナミックス農法へ移行することも示唆しています。
また、このドメーヌの特徴として、もうひとつ挙げられるのは、アッサンブラージュを発酵の段階で行っていることです。ジャン=マリーは、「これは私達の長年培われてきた経験の上で判断したことですが、品種ごとに各々発酵させた後にアッサンブラージュさせたものよりも、発酵前の段階でアッサンブラージュさせた方が、より調和のとれた個性的なワインが仕上がると考えているからです。」と語ります。
このようにジャン=マリーとフランソワは、バンドールのトップ・ドメーヌとしての伝統と、バンドールの父と呼ばれてきた亡きリュシアン・ペイローの威光に安住することなく、さらなる至高を目指しているのです。
(以上、インポーター・リリースシートより)

 

Dm. タンピエのワイン

  F-3855 Dm.タンピエ、キュヴェ・カバッソー

  

  F-3856 Dm.タンピエ、ラ・トルティーヌ 

  

  F-3857 Dm.タンピエ、ラ・ミグア

  

  F-3858 Dm.タンピエ、バンドール 赤

 

  F-3859 Dm.タンピエ、バンドール ロゼ

 

  F-3854 Dm.タンピエ、バンドール 白

 


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