飲み頃まで出荷しないのが、ドメーヌの基本姿勢

古酒の需要が高まる中、注目すべきワインを産み出すすばらしいシャトーがある。それがオーゾンヌやベレールといったサンテミリオンを代表する畑に囲まれているドメーヌ・デ・ラ・ガフリエールです。
何よりも知っていただきたいのは、この造り手の姿勢です。近年のワインブームで多くのシャトーが若いヴィンテージでも先を争って売り急ぐ中、このシャトーは飲み頃を迎えていないと考えるワインは一切出荷しないのです。そしてその姿勢は現在でも変わることがありません。

ドメーヌ・ド・ラ・ガフリエール
サンテミリオン

Domaine de la Gaffeliere
1990 Saint-Emilion AC

産地 ： フランス、サンテミリオン地区
生産者 ： Ｄｍ、デ・ラ・ガフリエール
品種 ： メルロ６６％、カベルネフラン３４％
栽培面積　：　６．７ ha
年間生産量 ： ４０，０００ 本
単位収量 ： ４５ hl/ha
平均樹齢 ： ３０〜４０ 年
アルコール度　：　１２．０％
容量　：　７５０ml
タイプ ： 赤ワイン。フルボディ
2006年２月蔵出し品

この年、樽熟成は一切されませんでした。しかし、醸造チームは『それは正しい判断だった』、『樽を使っていたら、バランスを崩していたと思う』と言います。その言葉通り、'90年という風格と、エレガントさを持った1本です。
シャトーのセラーでの理想的な管理の下、ゆっくりと年を重ねてきたこのサン・テミリオンは、熟成の良さを存分に味わっていただくことのできるアイテムです。

拡大	拡大	拡大
プラムやイチジクを想わせる果実の香りや、キノコ、紅茶等を想わせる熟成に由来する香りが広がる。口に入れると、まずそのバランスの良さに驚きます。タンニンは丸みを帯び、とても口当たりなめらかでエレガント。熟成を経た、旨みも感じます。アフターには花のように優しい香りも上がってきます。 正直言って“パワフルな”ワインではありませんが、バランスのある癒される優しさを持っています。(2006/03/22)