アメリカ、ワシントン州にあるワイナリー、ヘッジス・セラーズは、1988年、オーナーであるトム・ヘッジとアン・マリー夫人と共に、始められました。少ない品種と、少ない種類のワインに的を絞ったワインメーキングで、ヘッジス・セラーズはワシントン州を代表するワイナリーになりました。
ワシントン州東部、コロンビア・バレーは、フランスのボルドーとほぼ同じ緯度に位置し、ボルドーと同じく2種類のぶどうをブレンドすることで、それぞれのぶどうの良い面を引き出し、より複雑味と深みのあるワイン造りをすることで知られています。
ワイン造りを始める前から、トム・ヘッジス氏の名はワシントンのワイン産業においては広く知られていました。当時、様々な農産物をヨーロッパに輸出するブローカーとして働いていたトム・ヘッジは、1986年にスウェーデンの酒類独占公社からワシントン産の良質な樽詰め赤ワインを探すよう依頼されます。トムがスウェーデンに送ったサンプルのうち、認められたのがカベルネソーヴィニヨンとメルロー。
トムはそれぞれのワインを購入し、自らブレンドしてスウェーデンに向け出荷しなければなりませんでした。
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