『 日置桜 』

(有)山根酒造場
鳥取県気高郡青谷町大坪249


JS-266


720ml 詰
\1,520.
完売

日置桜
『無垢の酒』
純米吟醸・無ろ過・生原酒


原材料名 : 米・米糀・醸造アルコール
原料米 : 山田錦(鳥取県気高町産)
精米歩合 : 糀米55%、掛米55%
酒母 : 速醸
アルコール分 : 16.5度
使用酵母 : 協会9号
日本酒度 : +6.5
酸度 : 1.65
仕込み水 : 軟水岩清水
濾過 : 無濾過
杜氏 : 松崎英吉(出雲と氏)
詰口年月 : 2005年3月
(平成16酒造年度酒)

純米吟醸酒のモロミをしぼるとき、最初にほとばしり出てくる「あらばしり」と呼ばれる新酒の最もフレッシュな部分だけをそのまま瓶に詰めた生原酒です。また、生まれたての風味をお楽しみいただくために、活性炭による濾過もしない無調整のままお届けします。
馥郁たる甘やかな香り。軽快にして豊醇な味わい。 余韻に残るほのかな苦味。本来、蔵元しか味わえない無垢なおいしさです。

 
予想だにしなかった二年連続の凶作。今年は田植え以降、契約農家との研究会の数を大幅に増やし、理想の酒米作りに全員で執念を燃やしておりました。その成果で8月頃の稲は、近年まれに見るほどの美しい色を彩り、心踊る気分でおりました。その分、秋に度重なる台風の襲来の影響を受けた玄米の姿を見たときは、正直泣きたくなりました。

とはいえ、「与えられた素材を活かす知恵を絞るのが酒造家のつとめ」と気持ちを切り替え、例年より10日早く精米師を蔵入れさせ、品種ごと、産地ごとの酒米のスペックを調べた上で精米適性をはじき出し、本精米に入りました。ある品種によっては胴割れが発生しましたが、特定名称酒に使用する好適米については、白米の仕上りは悪くなく、むしろ昨年以上の状態だったのは嬉しい誤算でありました。

 また今年は甑を改良し、より安定した高温蒸気が得られ、大変出来のよい蒸米が出来ております。先日指導に見えられた広島国税局の主任鑑定官からは「麹がしっかりしている。今年巡回した蔵の中では一番いい蒸しが出来てますね。」とお褒めの言葉をいただきました!

 私どもが向かう無垢之酒の仕込みはまだ先ですが、穏やかな香りの中に、膨らみのある甘みと心地よい酸味を基調とする味わいを演出したいと考えています。感覚を研ぎ澄ませた蔵人たちの技と情熱の一端を、この一本に注き込もうと意気込んでおります。 (代表取締役 山根 政紀)