Wine List 【 F-7029 】

1850年に植樹された
プレ・フィロキセラの葡萄、ロモランタン
フランスワイン文化の真髄に触れる味わい!

ボランジェのヴィエイユ・ヴィーニュ・フランセーズと並び、1850年に植樹されたフランスに現存する最古のプレ・フィロキセラの葡萄畑から生まれる稀少ワイン。
1世紀以上もの間生き延びてきた僅か0.36ヘクタールの区画から造られるワインは年間1000本前後と超限定生産。ロマネ・コンティに匹敵するほどの低収量
(1ヘクタール当たり約20ヘクトリットル前後)と樹齢150年を超える“ウルトラ・ヴィエイユ・ヴィーニュ”と呼べる超古樹に由来するワインを味わいことは、まさにフランスワイン文化の真髄に触れること!


『ワイン王国/2009 MAY No. 50』に掲載

ミシュラン東京の三ツ星
シャトーレストラン
ジュエル・ロブションで

【アンリ・マリオネ】
“プロヴィナージュ” Vdp 2007
が紹介されました

《特集》 一流レストランの陶酔
名ソムリエとマリアージュワインに拍手喝采!
日本トップクラスのソムリエとシェフが生み出す
「完璧なマリアージュ」とは・・・?

 


シェフ、アラン・ヴェルゼロリ氏
&
ソムリエ、信国武洋氏

シャトーレストラン ジョエル・ロブション

モダンフレンチとフィネスなワイン
“ザ・フランス”が奏でる至高の味わい
「20世紀最高の料理人」と謳われ,
今なおフランス料理界をリードし続けるジョエル・ロブション氏。

その世界観を余すところなく堪能できる東京恵比寿のシャトーレストランでは,
繊細な料理とワインの二重奏が日々優雅に奏でられている。

◆ベストプライス・スマートコースの「前菜」で紹介されました!
●ペリゴール産黒トリュフ、マリネしたポテトのカルパッチョ仕立てと,フォアグラのコポーを削りかけて●

【アンリ・マリオネ】
“プロヴィニャージュ” 2007 Vdp

・・・ロワール地方トゥーレーヌを代表する自然派ワインの造り手。
畑の一部,わずか0.36ヘクタールの区画に植わるフィロキセラの害を逃れた樹齢150年ロモランタン100パーセントで造る白ワイン。厚みのある味わいと豊かなミネラル感は,ロモランタンの常識を覆す。


ドメーヌ・ド・ラ・シャルモワーズ
(アンリ・マリオネ)
“プロヴィナージュ” ロモランタン
ヴァン・ド・ペイ・デュ・ド・ラ・ジャルダンデ・ラ・フランス 白

Domaine de la Charmoise (Henry Marionnet)
"Provignage" Cepage Romorantin
2017
Vin de Pays du Jardin de la France


産地 : フランス、ロワール地方、Vdpジャルダン
生産者 : Dm.ド・ラ・シャルモワーズ(アンリ& ジャン・セバスチャン マリオネ)
品種 : ロモランタン種
植樹面積 : 0.36ha
単位生産量 : 約20hl/ha
植樹年 : 1850年
年平均生産量 : 
2007ヴィンテージ総生産量:1400本
2008ヴィンテージ総生産量:960本
醸造・熟成 : 温度管理されたセメントタンクで21日間発酵。オーク樽(50%が新樽)で15−18ヶ月熟成
アルコール度 : 13.0%
容量 : 750ml
タイプ : 白ワイン。 やや辛口
標準小売価格 : 
■アンリ・マリオネ自身のコメント:
大変複雑で、ミネラル分に富んだ香り。ライチやマルメロのを思わせるアロマがある。シュナン・ブランのように繊細な味わい。カラフに移し変えてアエレーションするか、もしくはサービスする1時間前に抜栓することをお勧めします。口中はリッチで柔らかく、杏やイチジク、野の花などを思わせるノートがある。アペリティフや食事の前半に合わせるにはピッタリの仕上がりになっています。
*2002ヴィンテージのプロヴィニャージュは、2003年4月6日、仏首相官邸オテル・マティニャンにエリザベス女王を来賓に迎えて行われた仏首相ジャン=ポール・ラフラン主催の午餐会のワインに採用され、食前酒と魚料理に合わせてサービスされました。

 

 

 バック・ラヴェル

 

 

プロヴィニャージュ


1850年(言い伝えでは)に植樹されたプレ・フィロキセラの葡萄樹

ロモランタン品種は、ロモランタン村の周辺に植樹するためにブルゴーニュ地方から8000株の苗木を取り寄せたフランソワ1世によって1519年にこの地方に持ち込まれました。
フランソワ1世は、そこに豪華なシャトー(城)を建設しようと計画していたいたため、それで葡萄樹が植樹されたのですが、結局、シャトーはシャンボールに建設されました。
専門家達は、この葡萄樹の非常に高い樹齢を確証してくれました。つまり、フィロキセラが現れたのが1870年以降であるため、この葡萄樹は接ぎ木されていないのです。
ワインは大変複雑で、長命な熟成タイプで、全く並外れています。私達の歴史の1ページを飾り、フランスの文化遺産の1つとなるワインです。

 

 

アンリ・マリオネの解説によるプレ・フィロキセラの葡萄樹の発見とプロヴィニャージュ誕生の経緯

1998年3月、私のドメーヌの近くに住む老人が私を訪ねてきました。彼は葡萄栽培から引退するため、自身の4.5ヘクタールの畑を私に引き継いでもらえないかと会いに来たのです。信じられないことにその畑の中心部に、非常に古い区画が存在したのです。言い伝えによれば1850年頃に植樹されたロモランタン品種の区画とのことでした。ロモランタン品種は、1519年にフランソワ1世によってこの地方にもたらされた著名な品種で、現在はクール・シュヴェルニィのアペラシヨン(AOC)でわずかに栽培されています。
この年老いた造り手の言う事を確かめるために、私はアンジェ市のONIVINS(全仏ワイン協会)の元鑑定人で、ロワールの葡萄畑や苗木の検察官であるギヨ氏を呼びました。彼は大変驚き、切り株を2本、世界で最も偉大な葡萄学者であるモンペリエ大学のブバル教授に送りました。二人とも植樹された正確な年には言及しませんでしたが、葡萄樹がフィロキセラ禍に遭う前の葡萄樹で、1870年以前に植えられたものであることに間違いないことを確証してくれたのです。つまり接ぎ木されていないこの区画は19世紀後半にフランスのすべての葡萄畑を荒廃させたフィロキセラの害から免れたのです。葡萄樹は現在も素晴らしい状態にあり、おそらくフランスで最も古いとされる2、3の葡萄樹の1つであることに間違いはありません。
こうして、1998年の秋、私はこの葡萄樹から初めての収穫をしました。0.36ヘクタールの区画から凡そ750リットル、900本をボトリングし、この稀有なキュヴェを”プロヴィニャージュ”と命名しました。なぜならフィロキセラ以前には、プロヴィニャージュは葡萄樹を増やし、欠陥のある株を取り替える方法だったからです。この技術は、ガーデニングで使われている取り木の技術と比較することができます。フィロキセラの発生以前は葡萄樹にも可能な技術だったのです。
私が想像した通り、出来あがったワインはこの地方で味わえる通常のロモランタンとは全く異なる性格を持ち合わせるものでした。プロヴィニャージュは、味わいがより豊満で肉付きがよく、ハチミツやノワゼット(はしばみ)のアロマを持ち合わせています。ロモランタン品種から生まれるワインは、通常酸味が非常に高いのですが、プロヴィニャージュにおいては、それがワインの豊満な味わいによってかき消されています。ハーモニーは完璧ですが、味わうにはもう少し待った方がいいのではないかと思われます。いずれにしても、このワインはむしろ伝統的な熟成タイプのワインのように思われますが、酸味は少なく感じられ、すでに十分に印象的な魅力があります。
このワインはロワール河や周辺の支流で獲れる魚を用いた料理に最適です。もしくは、モリーユ茸をふんだんに使ったクリーム仕立ての鶏肉に合わせても宜しいかと思います。また、お肉でしたら白身肉に、アスパラガスの料理とも素晴らしいハーモニーを奏でることでしょう。サヴォワ地方やスイスのハード・タイプのチーズもお勧めです。
私はこのワインを、人類の遺産の中の保護された宝物であると思っています。ある種の感慨を感じることなくこのワインを味わうことはできません。とりわけルイ・フィリップ(フランス王。在位:1830〜1848年)と同時代にこの葡萄樹が植樹されたことに思いを馳せるとなおさらです。


プレ・フィロキセラのロモランタン種の葡萄樹の前でアンリ・マリオネ

 

 

 各誌のコメント:

ワイン・アドヴォケイトNo.145掲載の2000ヴィンテージについてのロバート・パーカーのコメント
以前にも記述した通り、マリオネのプロヴィニャージュは、今から約160年前のプレ・フィロキセラのロモランタン種の葡萄樹から造られたもので、このワインについて述べるためには、オーバーなくらい沢山の空気に触れさせる必要がある。案の定、2000ヴィンテージも相当量の空気を取り入てやっと開いた。私がこのワインに期待していた通りのレッド・ベリー(主にラズベリーや赤スグリ)のアロマと、傑出した力強さ、深み、余韻の長さが表れてきた。このミディアム・ボディのワインの特徴は、終始レッド・フルーツだと言えよう。飲み頃は2004年〜2014年。   91+ポイント
 
1998ヴィンテージのロバート・パーカーのコメント
プロヴィニャージュ。この麦藁色のワインは人々の知的好奇心を魅了するワインである。珍しいロモランタン品種で造られたこのワインの葡萄樹は、その起源を19世紀にまで遡る。フランス最古の2つの葡萄畑のうちの1つ(もう1つはシャンパーニュのボランジェが所有するヴィエイユ・ヴィーニュ・フランセーズと呼ばれる著名な区画)で、20世紀初めのフィロキセラ禍を免れたフランスでも数少ない葡萄畑である。
このワインは空気に触れることでドラマティックに向上する。私は4時間にわたってこの輝くように澄んだワインの空気による変化を観察した。はじめは新鮮なマンゴーやスイカズラ、フルーツ・キャンディーのアロマがグラスから飛び出してくる。しかし、その香りは、空気に触れることで、生き生きさを保ったまま、ラズベリーの香りへと変化していった。味わいはライトからミディアムのボディー、サテンのようなテクスチャー、そして力強い。中心となっているラズベリーの豊満な味わいが、貝殻やヨード、鉱物質の味わいと混ざり合っている。複雑で深みがあり、ずば抜けて長い余韻。まさに傑出したワインである。僅か4時間でもその片鱗を見せてくれたが、セラーで寝かせることでさらに良くなることは間違いない。好奇心の強いワイン愛好者ならば、世界中で大きな関心を集めているこのプロヴィニャージュを、ぜひとも1本かそれ以上は手に入れるべきだろう。    91+ポイント
 
『ラ・ルヴュ・デュ・ヴァン・ド・フランス』誌のコメント
緑色の反射に飾られた透明なローブ。なによりもまず、ワインのボディーと粘性に驚かされる。アンリ・マリオネは「この粘性こそ、接ぎ木をしない葡萄樹に由来するワインに見られる粘性」と言う。非常に香り高い花の香り。酸味は完全に同化している。完璧なバランスで、果物や花のアロマの余韻が長く続く。しっかりとした構成でこのうえなく心地よいワイン。まちがいなく長命なワインである。
 
『ル・フィガロ』紙のコメント
ヘーゼルナッツ、アーモンド、白い花などに印象付けられた軽やかな香り。すばらしい酸に支えられた蜂蜜や生き生きとした感覚が口中に広がる。フィニッシュでは、この品種にしては異例とも言える粘性が広がりまさに絶頂へと達する。ブール・ブラン・ソースの料理や若鶏のクリーム煮に良く合うことだろう。

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