Wine List 【 F-7028 】

ソーヴィニォンの魔術師
アンリ・マリオネの傑作
M de Marionnet

故ジャック・レイノーはシャトーヌフ・デュ・パプの鬼才と謳われましたが、トゥーレーヌにおいて鬼才と呼べるのは、まさにこのアンリ・マリオネをおいて他にはいないでしょう。
既成観念に囚われない自由な発想、そして旺盛なチャレンジ精神が、アンリ・マリオネのワイン造りの根幹に流れています。栽培においても醸造においても、独創的かつ革新的な方法でワイン造りをしているアンリ・マリオネのキュヴェは、その1つ1つがどれも他の造り手のワインには見られない非常に個性的な特徴を備えており、ワインの新しい境地を発見させてくれます。
60歳を越えた今もワインの新たな可能性を追求し続ける彼に触発され、ディディエ・ダグノー、ドメーヌ・ユエ、フィリップ・シャルロパン、クリストフ・コルディエ、ミッシェル・シャプティエなど、フランス各地で実験的に接ぎ木しない葡萄樹の栽培を始めた造り手が数多くいる。つまり、マリオネはこれら超一流ドメーヌにも多大な影響を与えているパイオニアなのです。


 

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ドメーヌ・ド・ラ・シャルモワーズ(アンリ・マリオネ)
“ エム・ド・マリオネ ”
トレーヌ ソーヴィニォン 白

Domaine de la Charmoise (Henry Marionnet)
2018 "M de Marionnet"
Touraine Sauvignon AC


産地 : フランス、ロワール地方、トレーヌAC
生産者 : Dm.ド・ラ・シャルモワーズ(アンリ・マリオネ)
品種 : ソーヴィニォン・ブラン種
植樹面積 :
単位生産量 : 25〜35hl/ha
植樹年 : 1971年
年平均生産量 : エム・ド・マリオネはヴァンダンジュ・タルディーヴで葡萄が収穫された年のみ造られるキュヴェであるため、毎年は生産されません
醸造・熟成 : 下記マリオネ自身の解説を参照
アルコール度 : 14.5%
容量 : 750ml
タイプ : 白ワイン。 
標準小売価格 : \
リュット・レゾネ Lutte Raisonee
除菌剤、除ダニ剤は20年来使用しておらず、セクシャル・トラップの技術を利用することも始めており、より葡萄畑の生態環境に適った栽培方法を行っています
このワインの豊かさは驚くべきほどで、他のソーヴィニョンとは似ても似つきません。まさしく、グラスの中で爆発するようにアロマが発散します。白桃、アプリコット、パッション・フルーツ、パイナップル、グレープフルーツ、マンゴー、続いてバニラやトースト、そして最後にシナモンの香りが感じられます。

非常に長命ですが、若いうちからでも美味しく飲むことができます。9〜10℃に軽く冷やした方がいいでしょう。
1990年7月、ゴーミョー誌主催のワイン・オリンピアードにおいて、“エム・ド・マリオネ”の’89ヴィンテージは、サンセールやプイィ・フュメ、カリフォルニアのソーヴィニョンなど世界から集まってきた最上のソーィニョンを押さえ、見事1位を獲得しました。

 

 

 アンリ・マリオネ自身の解説とコメント

■醸造方法:
このキュヴェの収穫は、通常の収穫よりも約1ヶ月遅く、葡萄の熟度は一部の葡萄に貴腐菌がつくほど非常に進んでいます。収穫は手摘みで行われ、厳格な選別の後、房は慎重に籠に入れられます。完全に清潔な獎果のみを使用し、籠から直接圧搾機に入れられ、伝統的な圧搾を行います。通常、果汁はアルコールを十分に含んでおり(12〜14度)、補糖も培養酵母も添加せずに、20〜25℃の温度で自然に発酵させます。発酵は2ヶ月にも及び、発酵終了後、マロラクティック発酵が開始するあらゆるリスクを避けるため、ワインは粗い澱から分離されます。瓶詰めは、収穫の翌年の春に軽く濾過した後に行われます。

 

 
  
 

 各誌のコメント:

『ラ・ルヴュ・デュ・ヴァン・ド・フランス』誌のコメント
品種のあらゆるステレオタイプからかけ離れた、豊かでエレガントなソーヴィニョン。創造的なワインである。アンリ・マリオネは、偉大な年だけに造られる“エム・ド・マリオネ”を、魔法のようなテロワールと低収量によって、ソーヴィニョンに捧げる金字塔にすることを願った。このキュヴェのために、通常の収穫よりも1ヶ月遅らせて行われる収穫は、もちろん手摘みである。この並外れたワインは、テイスティングにおいて世界中の最も偉大なソーヴィニョンより常に圧倒的に優れている。それを発見できるこの機会を逃すなかれ。

『ル・フィガロ』紙、ミッシェル・ポンのコメント:
ソワン・アン・ソローニュの偉大な造り手アンリ・マリオネは、数人しかいない“ソーヴィニョンの魔術師”の1人である。つまり、彼は、我々がじりじりしながら発売を待っているリュシアン・クロシェのサンセール ヴァンダンジュ・タルディーヴのように、特別な才能なくして醸造された時には不快な草のようになってしまうソーヴィニョン品種から、思いがけない、驚くべき、すばらしい味わいを引き出すことができる数少ない醸造家に属しているのだ。“エム・ド・マリオネ”は、辛口でありながら、豊満で、まろやか、レモンコンフィの深いアロマと予想外の余韻を持つ類い希なキュヴェで、少量しか造られず、毎年はお目にかかれない。アペラシヨンの通常の特徴は全く備えておらず、むしろ、創造者であるアンリ・マリオネの感性に対応しているワインである。まず、何よりも、通常存在するやや青っぽい草のようなソーヴィニョン種の典型的な香りが感じられない。しかも、我々をどこか遠い葡萄栽培地に誘うまろやかさと豊満さがある。エルミタージュの白やコンドリューを連想させ、さらには、ブルゴーニュを思わせるトーストや蜂蜜の印象さえ感じられる。しかし、この“エム・ド・マリオネ”にはいかなる魔法も存在しない。ほぼ1ヶ月収穫を遅らせただけなのだ。マストの糖度が高く通常よりも時間をかけた発酵は12月まで続き、辛口に仕上げている。このワインはカキに合わせるほど生き生きとはしていない。しかし、リッチで複雑なアロマと、自然の力強さは、高級魚のソース料理や甲骨類(特にオマール海老のアメリカンソース)やソースのかかった鶏肉料理が、理想的な伴侶となるに違いない。フレッシュ・フォワ・グラにさえも見事に調和する。ずばぬけていて、ソーヴィニョンに分類することができないキュヴェ!数年間は保存可能。

季刊誌『ジャーナル・ド・ラ・ソロ−ニュ』のコメント
これはあらゆる基準から逸脱したキュヴェで、非現実と紙一重だ!しかし、最も豪奢なキュヴェである。黄金色に輝き、パッション・フルーツやマルメロ、桃や洋梨、パイナップル、グレープフルーツ、バニラ、トーストを思わせるとてもフルーティーなアロマ、同時にカシス、アカシア、火打ち石の香り。そして最後にはヘーゼルナッツのアロマも感じられる素直で混じりけのないアタック。すばらしい酸とともに力強さを持ち、粘性があり、並外れた余韻。グラスが温まるにつれ1口1口変化し、舌の上に次々に表れる壮大な描写。このワインは、特にすべての偉大なワインを味わい尽くしたと思っている玄人や最も識見に富む愛好家に、ゴムの矢のように働きかけて、桁外れな喜びを与えてくれるでしょう。これぞ繊細で、風味のある新しい味わいの崇高なワイン!ぜひこの言葉を信じて頂きたい。このワインを見つけたのなら、1秒たりともためらわないことだ。貴方の味覚と見識を満足させるこの機会を逃すことはあまりにもばかげている。このすばらしいパフォーマンスと称賛に値する是認に対し、もう一度我々のすべての賛辞をアンリ・マリオネに贈る。


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