Wine List 【 F-7019 】

キュヴェ・ヴィニフェラ
(接ぎ木をしていないブドウ樹)に由来するワイン
Cuvee "Vinifera"

 

故ジャック・レイノーはシャトーヌフ・デュ・パプの鬼才と謳われましたが、トゥーレーヌにおいて鬼才と呼べるのは、まさにこのアンリ・マリオネをおいて他にはいないでしょう。
既成観念に囚われない自由な発想、そして旺盛なチャレンジ精神が、アンリ・マリオネのワイン造りの根幹に流れています。栽培においても醸造においても、独創的かつ革新的な方法でワイン造りをしているアンリ・マリオネのキュヴェは、その1つ1つがどれも他の造り手のワインには見られない非常に個性的な特徴を備えており、ワインの新しい境地を発見させてくれます。
60歳を越えた今もワインの新たな可能性を追求し続ける彼に触発され、ディディエ・ダグノー、ドメーヌ・ユエ、フィリップ・シャルロパン、クリストフ・コルディエ、ミッシェル・シャプティエなど、フランス各地で実験的に接ぎ木しない葡萄樹の栽培を始めた造り手が数多くいる。つまり、マリオネはこれら超一流ドメーヌにも多大な影響を与えているパイオニアなのです。


 

価格はイメージを
クリックして
ワインプライスリストで

ドメーヌ・ド・ラ・シャルモワーズ(アンリ・マリオネ)
“ ヴィニフェラ ”
トレーヌ ソーヴィニォン 白

Domaine de la Charmoise (Henry Marionnet)
2018 "Vinifera"
Touraine Sauvignon AC


ワイン名

Domaine de la Charmoise (Henry Marionnet)
2018 Vinifera Touraine Sauvignon AOC Blanc

産国

フランス、ロワール地方、トゥレーヌ地区

産地呼称・格付

トゥレーヌ A.O.C

生産者

Dm.ド・ラ・シャルモワーズ(アンリ& ジャン・セバスチャン マリオネ)

オーナー兼醸造家

アンリ・マリオネ氏

品種

ソーヴィニォン・ブラン 100%
(接ぎ木していない自根のブドウ)

栽培面積

1ha

植樹年

2000年

単位収獲量

醸造

アルコール度

13.5%

容量

750ml

生産量

4,000本(2011ヴィンテージ)

タイプ

白ワイン、辛口

サービス

9℃〜12℃/now 〜 2030

自然派ワイン

リュット・レゾネ Lutte Raisonee
除菌剤、除ダニ剤は20年来使用しておらず、セクシャル・トラップの技術を利用することも始めており、より葡萄畑の生態環境に適った栽培方法を行っています

ソーヴィニョンは澄んだローブと甘い香りの花やハシバミ,香辛料といった他のソーヴィニョンとは全く異なるアロマを持っています。口中は桃やアプリコットのノートとともに,しっかりとバランスが取れています。葡萄樹の若さにもかかわらず,通常のソーヴィニョンをはるかに凌駕する気品を持っています。洗練された料理や繊細な料理に合わせたいワインです。
(アンリ・マリオネ自身のコメント) 
 

 

 アンリ・マリオネの解説による台木を使わないブドウ畑と
キュヴェ・ヴィニフェラ誕生の経緯

「接ぎ木という外傷を受けないブドウ樹は,まったく別のワインを生むのではないだろうか?」

今までの人生の中で,私は常にこの疑問を持ちながら過ごして来ました。そして,年月とともにオーセンティック(本物)なワインを追求したいという情熱が,夢を現実のものにしようと私を駆り立てるまでに強くなっていったのです。
まず,1990年,私は,それが引き起こすあらゆる危険を承知の上で,二酸化硫黄も培養酵母も添加せず,無補糖,無清澄,無濾過という人工的な介入を一切行わない醸造法で,“プルミエール・ヴァンダンジュ”という100%自然なキュヴェを造り上げました。
続いて,私はまったく未知の領域に飛び込もうと決心し,1992年に1ヘクタールの区画にガメィを接ぎ木することなく植樹したのです。これが,現在のトゥ−レーヌ・ガメィ“ヴィニフェラ”です。初めての収穫は1995年。結果は,私のあらゆる期待を凌駕する驚くべきものでした。出来上がったワインは力強い香りと強烈なルビー・レッドの色調と豊かな味わいを持ち,接ぎ木したガメィとはまったく異なるものだったのです。しかも私が,この若いワイン(初めての収穫=樹齢3年)と一緒に比較試飲したのは,樹齢25年以上のブドウ樹に由来するワインだったのですから,まったくもって驚きです。つまり,その時私は初めて,まったく違う次元の全く別のワインを味わったのです。トゥーレーヌ・ガメィ“ヴィニフェラ”は2002ヴィンテージで8回目の収穫となりますが,私は毎年同じ違いを確認しています。

その後,人生の偶然は,私を1850年に植樹されたプレ・フィロキセラのブドウ樹の発見(1997年暮れ)へと誘ってくれたのです。ロモランタン品種が植樹されていたこの区画は,私にまた1つ新たなワインを与えてくれることになったのです。このプレ・フィロキセラ(つまり接ぎ木されていない)のロモランタンも,ロワールで通常に栽培されているクラシックなロモランタンとはまったく異なるものでした。確かに150年というブドウ樹の樹齢が影響を及ぼしていることは明らかです。しかし、それでも、このロモランタンの持つアロマの美しさとフィネスは,比較を絶するものでした。

この2つのキュヴェによって大きな確信を持った私は,接ぎ木によるワインの性質の違いをさらに証明するために,実験の場を広げることにしました。2000年,0.3ヘクタールの区画にガメィ,1ヘクタールの区画にソーヴィニヨン,2ヘクタールの区画にコットを接ぎ木せず植樹したのです。さらに2001年,近くに住む造り手が,私に樹齢20年を超えるカベルネ・ソーヴィニヨンとシュナンが植樹された畑を購入しないかと提案してきたのです。最初,私はこの畑の購入には否定的でした。しかし,当時の所有者が,接ぎ木せずにブドウ樹を植樹していたことを思い出したのです。というのは,当時,その所有者は高齢で貧しく,地元の苗木家から台木を買う手段がなかったのです。周りの造り手たちは,その畑がすぐにフィロキセラによって消滅してしまうだろうと彼を嘲笑していました。しかし,不思議なことに今日までブドウ樹はフィロキセラに侵されることなく生き続けているのです。

2002年秋,私は初めて,この接ぎ木していない6品種全てを収穫することができました。この接ぎ木をしていないブドウ樹に由来するブドウを醸造していて気づいた点は,
白ワインはどれも一様に,接ぎ木されたブドウ樹に由来するものよりもエレガントで上品,そして品格があること。赤ワインはよりリッチで濃厚な色調を持ち,そして,より多くの素材と濃度があるということです。

 
  
 

 各誌のコメント:

『ラ・ルヴュ・デュ・ヴァン・ド・フランス』誌のコメント
品種のあらゆるステレオタイプからかけ離れた、豊かでエレガントなソーヴィニョン。創造的なワインである。アンリ・マリオネは、偉大な年だけに造られる“エム・ド・マリオネ”を、魔法のようなテロワールと低収量によって、ソーヴィニョンに捧げる金字塔にすることを願った。このキュヴェのために、通常の収穫よりも1ヶ月遅らせて行われる収穫は、もちろん手摘みである。この並外れたワインは、テイスティングにおいて世界中の最も偉大なソーヴィニョンより常に圧倒的に優れている。それを発見できるこの機会を逃すなかれ。

『ル・フィガロ』紙、ミッシェル・ポンのコメント:
ソワン・アン・ソローニュの偉大な造り手アンリ・マリオネは、数人しかいない“ソーヴィニョンの魔術師”の1人である。つまり、彼は、我々がじりじりしながら発売を待っているリュシアン・クロシェのサンセール ヴァンダンジュ・タルディーヴのように、特別な才能なくして醸造された時には不快な草のようになってしまうソーヴィニョン品種から、思いがけない、驚くべき、すばらしい味わいを引き出すことができる数少ない醸造家に属しているのだ。“エム・ド・マリオネ”は、辛口でありながら、豊満で、まろやか、レモンコンフィの深いアロマと予想外の余韻を持つ類い希なキュヴェで、少量しか造られず、毎年はお目にかかれない。アペラシヨンの通常の特徴は全く備えておらず、むしろ、創造者であるアンリ・マリオネの感性に対応しているワインである。まず、何よりも、通常存在するやや青っぽい草のようなソーヴィニョン種の典型的な香りが感じられない。しかも、我々をどこか遠い葡萄栽培地に誘うまろやかさと豊満さがある。エルミタージュの白やコンドリューを連想させ、さらには、ブルゴーニュを思わせるトーストや蜂蜜の印象さえ感じられる。しかし、この“エム・ド・マリオネ”にはいかなる魔法も存在しない。ほぼ1ヶ月収穫を遅らせただけなのだ。マストの糖度が高く通常よりも時間をかけた発酵は12月まで続き、辛口に仕上げている。このワインはカキに合わせるほど生き生きとはしていない。しかし、リッチで複雑なアロマと、自然の力強さは、高級魚のソース料理や甲骨類(特にオマール海老のアメリカンソース)やソースのかかった鶏肉料理が、理想的な伴侶となるに違いない。フレッシュ・フォワ・グラにさえも見事に調和する。ずばぬけていて、ソーヴィニョンに分類することができないキュヴェ!数年間は保存可能。

季刊誌『ジャーナル・ド・ラ・ソロ−ニュ』のコメント
これはあらゆる基準から逸脱したキュヴェで、非現実と紙一重だ!しかし、最も豪奢なキュヴェである。黄金色に輝き、パッション・フルーツやマルメロ、桃や洋梨、パイナップル、グレープフルーツ、バニラ、トーストを思わせるとてもフルーティーなアロマ、同時にカシス、アカシア、火打ち石の香り。そして最後にはヘーゼルナッツのアロマも感じられる素直で混じりけのないアタック。すばらしい酸とともに力強さを持ち、粘性があり、並外れた余韻。グラスが温まるにつれ1口1口変化し、舌の上に次々に表れる壮大な描写。このワインは、特にすべての偉大なワインを味わい尽くしたと思っている玄人や最も識見に富む愛好家に、ゴムの矢のように働きかけて、桁外れな喜びを与えてくれるでしょう。これぞ繊細で、風味のある新しい味わいの崇高なワイン!ぜひこの言葉を信じて頂きたい。このワインを見つけたのなら、1秒たりともためらわないことだ。貴方の味覚と見識を満足させるこの機会を逃すことはあまりにもばかげている。このすばらしいパフォーマンスと称賛に値する是認に対し、もう一度我々のすべての賛辞をアンリ・マリオネに贈る。


ご注文は【訪問販売法に基づく表記】をお読みの上、メール・FAXでお願いします。