醸造家で創設者のデイヴィッド・ボウリー氏が南オーストラリア州のスーパーゾーンに位置する銘醸地アデレード・ヒルズのノートンサミットにブドウ畑を購入し2008年に設立。ラベルは彼の妻シャロンが手掛ける二人三脚のワイナリーです。
クリエイティブなワインが多く生まれ、エネルギーに溢れるこの地域は、高品質なリンゴやオリーヴ、チェリー、そしてワインなどが生産されています。25年前に植樹された自社畑では認定は取っていませんが、オーガニック農法でブドウを栽培しています。冷涼な気候を持ち、理想的な土壌環境を有することから、このアデレード・ヒルズは南オーストラリア州の中でも随一のワイン産地として広く知られています。
自社畑の他にも、同じく南オーストラリア州のスーパーゾーンに位置するラングホーン・クリークとクレア・ヴァレーに契約畑があり、単一畑の区画で同じく自然農法を用いブドウを栽培しています。ここでは同じ栽培農家と長年一緒にブドウを栽培に組んでいます。
全てはブドウ畑から、という哲学を持ち、細心の注意を払って栽培に取り組み、全て手作業で収穫。醸造面でも可能な限り人間の手を介入しない造りを徹底しています。
ヴィンテロパーのワインはその評価も高く、少量生産であることから入手困難なワインでもあります。日本に紹介できる数も限られており、毎年数量限定となっています。
ボウリー氏は、自身の直感に従ってワイン造りの道に入り、15年以上も異なるワイナリーで修行を積んできたベテラン醸造家です。2008年自らのブランド「ヴィンテロパー」を立ち上げてからは、自身が追及するワインスタイルを完成させるため、クラフトビールやパン職人のように、小規模生産でワイン造りに取り組んでいます。
醸造には、培養酵母は一切使用せず、自然界に浮遊している天然酵母のみで自然に醗酵を行います。醗酵後は折引きを行わず、清澄剤も無添加で、安定化させずノンフィルターでボトリングを行います。酸化防止剤(SO2)は必要最小限の量のみ使用する、ナチュラルな造りのワインがヴィンテロパーの最大の特徴でもあります。
VINETELOPER(ヴィンテロパー)というワイナリー名には、ボワリー氏のワイン造りに対する考えが沢山詰まっています。(VINE=ブドウ樹)(INTELOPER=侵入者、出しゃばり) 規定のルールや枠の中でワイン造りを行うのではなく、更なる可能性を追求するために一歩踏み出し、人とは違う試みを行い、多少のルールを曲げたり、たまにミスをしても、最後には素晴らしいワインを生み出す・・・・そんな想いからワイナリー名が名付けられました。
ヴィンテロパーのワインは、その斬新でお洒落なラベルにも目を引きます。ボワリー氏の奥様、シャロンさんが描かれるラベルデザインですが、その作成過程もとてもユニークです。ボワリー夫妻は新しいワインラベルを考える時必ず、親しい友人たちを招いて、そのワインと合うような美味しい食事とともにリラックスした雰囲気で長いランチを楽しみます。そして、その素晴らしい時間と、その時に飲んだワインの印象をいくつかの単語に落とし込みます。多くの場合、その単語は実際にラベルの中にも表れています。
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